「紙袋いっぱいに詰めた服を持ち込んだのに、査定結果は缶ジュース1本分だった」という体験談は、ネット上でも後を絶ちません。古着買取査定基準の真相を探ると、ノンブランド服に値段がつかない最大の理由は、中古アパレル業界における「供給過剰」と「商品単価に対する店舗オペレーションコストの逆転現象」にあります。
ファストファッションの普及により、市場には安価で大量の衣類が流通しています。リユース業者が古着を買い取って店頭に並べるまでには、仕分け、検品、値札付け、ハンガー掛け、陳列、そして売れ残った場合の廃棄コストまで、1着あたり数百円単位の人件費と保管スペース費用が発生します。元値が1,000円〜3,000円程度の衣服を中古市場で再販する場合、販売価格はせいぜい100円〜500円。店舗側が利益を確保するためには、仕入れ値となる査定額を1着1円〜10円程度に抑えざるを得ないのがビジネスの冷徹な構造です。
また、店舗によっては1点ずつの査定を行わず、服買取重さキロいくらという重量単位の取引を採用しているケースも目立ちます。一般的なリサイクルショップにおける衣料品の重量査定相場は、1kgあたり5円〜20円前後。45リットルのゴミ袋いっぱいに詰めた洋服(約5〜7kg)を持ち込んでも、合計査定額が50円〜140円程度にとどまるのは、決して不当な買い叩きではなく、再販ルートやウエス(工業用雑巾)、海外輸出用原反としての再資源化相場に連動しているためです。