目の色が茶色い日本人の真実|生まれつきの遺伝と珍しい割合を徹底解明

目の色が茶色い日本人の真実|生まれつきの遺伝と珍しい割合を徹底解明

目の色が茶色い日本人の真実|生まれつきの遺伝と珍しい割合を徹底解明の基本情報から最新動向までをわかりやすく整理しました。

多くの日本人が日常的に「黒目」と呼んでいる部分は、解剖学的には角膜を通して見えている「虹彩(こうさい)」と呼ばれる薄い膜組織です。眼科医や人類遺伝学の公式見解によれば、実は純粋な「黒色(漆黒)」の虹彩を持つ人間は世界中を探しても存在しません。黒に見える瞳も、実際には極めて濃いダークブラウン(濃褐色)であり、光を極限まで吸収しているに過ぎないのです。

日本人に生まれつき茶色い目が現れる根本的な要因は、虹彩の「間質」と呼ばれる層に沈着しているメラニン色素量の個体差にあります。メラニン色素には黒色〜褐色を呈する「ユーメラニン」と、黄色〜赤色を呈する「フェオメラニン」の2種類が存在します。このうち、ユーメラニンの沈着量が多ければ光が遮断されて濃い茶色(黒に見える色)になり、逆にメラニン色素の合成量が控えめである場合、光が虹彩間質を透過・反射して明るい茶色や琥珀色として知覚されます。

さらに、瞳の色の見え方には物理現象である「レイリー散乱」が関与しています。メラニン量が適度に少なく、間質内のコラーゲン線維によって短波長の光が散乱されると、黄色いフェオメラニンと青い散乱光が混ざり合い、光の加減によって緑がかった色味を帯びるヘーゼルアイに近い質感を生み出すことがあります。日差しが強い屋外や明るい照明の下で「急に瞳が透き通った茶色に見える」のは、瞳孔が縮小して虹彩の表面積が広がり、光がより奥深くまで届いて反射するためです。

遺伝の仕組みにおいても、従来の「単一の優性・劣性遺伝(メンデルの法則)」という単純な解釈は過去のものとなっています。近年のゲノムワイド関連解析(GWAS)によると、虹彩の色は「OCA2」や「HERC2」をはじめとする15以上の遺伝子の相互作用によって決まる多因子遺伝であることが判明しています。両親が濃い茶色の目をしていても、先祖から受け継がれた微細な遺伝子の組み合わせによってメラニン合成を抑制するスイッチが入れば、ハーフやクォーターでなくとも純粋な日本人の家系から透き通るような明るい茶色の瞳を持つ子どもが誕生する仕組みが論理的に証明されています。

中島 亮太
著者

中島 亮太

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。