夜間のドライブや早朝の出勤前に給油へ立ち寄り、「給油レーンは煌々とライトがついているのに、洗車機のゲートがコーンで封鎖されていた」という体験をした方は少なくないはずです。これには明確な法的および運営上の理由が存在します。
まず押さえておきたいのが、深夜早朝の洗車機稼働時間を縛る「騒音規制」の存在です。環境省の騒音規制法および各自治体の公害防止条例に基づき、第一種・第二種住居地域や近隣商業地域などに隣接する給油所では、夜間(一般的に20時または21時から翌朝7時または8時まで)の騒音レベルが45〜50デシベル以下に厳しく制限されています。洗車機のブロワー(高圧送風乾燥機)は強力なモーターとファンを作動させるため、至近距離での音圧が80〜85デシベル(地下鉄の車内やパチンコ店内と同等の騒音レベル)に達します。そのため、近隣住民とのトラブルを避ける目的で、たとえ24時間営業を掲げるSSであっても洗車機は「8:00〜20:00」や「9:00〜19:00」に稼働時間が制限されているのです。
さらに、ブランドごとの運用やスタッフの勤務シフトも大きく関係しています。
ENEOS洗車営業時間は、全国の直営および特約店によって個別に設定されていますが、機械洗車の稼働可能時間はおおむね朝8時〜夜20時までが多数派です。また、手洗い洗車の受付に関しては、ピットスタッフが在籍する9時〜17時30分頃をコアタイムとして設定している店舗が目立ちます。
同様に出光アポロステーション洗車受付終了時間を調査すると、洗車機の最終受付を19時30分〜20時00分で締め切る店舗が主流です。特に手洗い洗車受付時間に関しては、1台あたり最低でも30分以上の作業枠を要することから、ピット営業終了の1時間前(多くの店舗で17時〜18時)に当日のオーダー受付を完全に打ち切る運用が定着しています。夕方以降に飛び込みで手洗いを依頼しても、「本日の受付は終了しました」と断られてしまう典型的な背景がここにあります。