建築士とは、建築士法に基づく業務独占資格を有するプロフェッショナルを指します。国土交通大臣や都道府県知事から免許を受け、建物の設計や工事監理を行う法的な権限を持っています。建築士の資格がなければ、一定規模以上の建築物に関する設計や監理業務を行うことは法律で禁じられています。
一方の「建築家」は、法的な資格名ではなく、自らの設計思想や美意識に基づいて空間を創造する人物を指す一般的な呼称です。極論を言えば、自称するだけであれば法的な罰則はありません。これが建築家が資格なしでも名乗れる理由です。
ただし、実務として建物を建てるには建築士の免許が不可欠なため、第一線で活動する建築家の多くは一級建築士などの免許を保持しています。また、公益社団法人日本建築家協会(JIA)の認定を受けるなど、実務実績と高い倫理観を公的に証明して活動するプロも少なくありません。