ダイソー原宿店の撤退から現在に至る流れは、東京の超一等地におけるリテールビジネスの構造変化を象徴しています。坪単価の高いエリアでは、単なる低価格路線だけで広大なフロアを維持することはもはや不可能です。
その結果生まれたのが、渋谷マークシティ店のように「100円の利便性」と「300円〜1000円の高付加価値商品」をミックスした多層的ブランド戦略です。大創産業はStandard Productsで無印良品やFrancfrancが担っていたシンプルモダン需要を取り込み、THREEPPYで若年層の感性を捉えることで、都心での収益性とブランド力を両立させました。
原宿という街自体も、ファストカルチャーの消費地から、国内外の観光客が「ここでしか手に入らない体験や付加価値」を求める場へと進化しました。かつてのような雑然とした100均大型店舗が竹下通りにそのまま戻る可能性は極めて低いものの、洗練されたプチプラの旗艦フォーマットが今後も街の需要を支え続けていくはずです。