『ニュースステーション』の魅力は、久米宏の独演会にならなかった点にあります。そのバランスを巧みに保っていたのが、的確な解説を行う歴代コメンテーター陣と、進行を一手に引き受けたサブキャスターの存在でした。
代表的なコメンテーターとして名を馳せたのが、朝日新聞編集委員(当時)の和田俊や菅沼栄一郎、元日本経済新聞記者の萩谷順らです。彼らは単なるニュースの解説にとどまらず、久米の辛口コメントに対して時に同調し、時に冷静な異論を唱えることで、番組に複眼的な視点をもたらしました。
また、初回から最終回まで18年半にわたり出演し続けた渡辺宜嗣アナウンサーの貢献は計り知れません。久米宏が自由にスタジオを動き回り、主観的な意見を述べる一方で、渡辺宜嗣は正確かつ冷静に原稿を読み上げ、事実関係を担保する「報道番組としてのアンカー」の役割を果たし続けました。