1964年8月、神奈川県横浜市戸塚区にオープンした「横浜ドリームランド」は、約43万平方メートルの広大な敷地を誇る東日本屈指のレジャーランドでした。そのシンボルとして君臨したのが、地上21階・高さ93メートルの超高層宿泊施設「ホテルエンパイア」です。日本の伝統美である五重塔を模した斬新な外観は、遠方からでも一目でわかる地域のランドマークでした。
園内には、池の中を進む「潜水艦」や大観覧車、ワンダーホイール、東洋一の規模を誇った大プール(冬はアイススケートリンクに変身)など多彩な遊具が揃い、連日多くの来園者を魅了しました。
一方で、交通アクセスの致命的な脆弱性が常に影を落としました。1966年に大船駅と園を結ぶ「横浜ドリームランドモノレール」が開通したものの、車両の重量超過による橋脚のひび割れが発覚し、開業からわずか約1年5カ月(1967年9月)で運行休止に追い込まれました。運行再開をめぐる法廷闘争と協議は30年以上泥沼化し、最終的に一度も営業を再開することなく廃止となった歴史は、同園の集客に決定的な打撃を与え続けました。