メリットばかりが強調されがちなマウスピースですが、知っておくべき明確なデメリットやリスクも存在します。導入前に以下の盲点を把握しておくことが不可欠です。
第1のデメリットは、不適合な市販品による「咬合の歪み」です。お湯で温めて噛むだけの簡易キットは、噛む力の強弱や左右のバランスを自己判断で作るため、知らず知らずのうちに左右非対称な噛み合わせを固定化してしまうリスクがあります。歪んだマウスピースを装着して100kgを超える負荷をかけ続ければ、顎関節に異常なトルクがかかり、重度の顎関節症を引き起こす危険性すらあります。
第2のデメリットは、呼吸への干渉と衛生管理の煩雑さです。厚みのあるマウスガードは口腔内の容積を圧迫し、鼻呼吸が苦手な人の場合、高レップの種目で酸素不足を感じやすくなります。また、ジム内の器具には無数の雑菌が付着しているため、汚れた手でマウスピースを着脱・放置することは感染症や口腔トラブルの温床となります。使用ごとの専用洗浄剤による除菌や清潔なケース保管が必須となります。