トップアイドルとしての絶頂期を経て、彼女が選択したのは茨の道だった。所属事務所である乃木坂46合同会社のもと、本格的な演技活動へ舵を切った白石麻衣。彼女が選んだ役柄は、単なるビジュアルの美しさを誇示するものでは決してなかった。
特に大きな転機となったのが、サスペンス映画『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』での熱演だ。極限状態に追い詰められるヒロインを全身全霊で演じ切り、恐怖と執念が入り交じる複雑な感情表現で観客を呑み込んだ。テレビドラマで見せていた爽やかな表情とは一線を画すその凄みは、日本映画界に「女優・白石麻衣」の誕生を強く強く印象づけることとなった。