当時の写真や関係者の証言を振り返ると、舘ひろしの青年期における存在感は群を抜いていました。身長180cmを超える日本人離れしたプロポーションに、彫りの深い端正な顔立ち。クールス結成前の学生時代から、クラシックな革ジャンやタイトなデニムを完璧に着こなし、街を行き交う人々を圧倒していたといいます。
しかし、単なる不良少年や突っ張った若者とは一線を画していたのが、医師家系で育まれた「礼儀正しさと教養」でした。乱暴な言葉遣いを嫌い、仲間や年長者に対しては常に敬意を払い、英国的なレディファーストを自然に実践していた姿は、当時を知る仲間たちの間でも語り草となっています。この「硬派な反骨心」と「育ちの良さから来る品格」のギャップこそが、現在に至る唯一無二のダンディズムの源泉です。