あけびの実の食べ方と味の真実!皮まで美味い郷土レシピと旬の選び方

あけびの実の食べ方と味の真実!皮まで美味い郷土レシピと旬の選び方

あけびの実の食べ方と味の真実!皮まで美味い郷土レシピと旬の選び方の概要と注目ポイントを一挙に解説しました。

「果肉を食べたあとの紫色の皮は捨てるもの」と思い込んでいるなら、あけびの魅力の半分以上を見逃しています。全国のあけび出荷量の約8割以上を占める山形県をはじめとする東北地方では、古くからあけびの皮こそが主役の野菜として重宝されてきました。

あけびの果皮は、加熱調理するとナスのようにトロリと柔らかな食感に変化し、上品なほろ苦さが際立ちます。この苦味はゴーヤやフキノトウ、タラの芽などの山菜に近く、油や味噌、肉の旨味と組み合わせることで格別の酒の肴・ご飯のおかずに化けます。

1. 濃厚なコクが絡む「あけびの皮の味噌炒め」

山形県の家庭で秋の定番として作られるのが、皮を細切りにして炒めるあけびの皮の味噌炒め(油炒め)です。調理の手順は以下の通りです。

① あけびの皮を水洗いし、縦に5mm〜1cm幅の短冊切りにします。
② 苦味が強いのが苦手な場合は、切った皮を熱湯でサッと1〜2分茹で、冷水に10分ほど晒してアクを抜きます(苦味を楽しみたい方は水洗いのみでOKです)。
③ フライパンに多めのごま油を熱し、皮がしんなりして透き通るまで中火でじっくり炒めます。
④ 味噌、みりん、砂糖、酒を同量で合わせたタレを回し入れ、汁気が飛んで照りが出るまで絡めます。仕上げにお好みで白ごまや輪切り唐辛子を振れば完成です。甘辛い味噌とごま油の油分が、皮の苦味をまろやかな旨味へと昇華させます。

2. 贅沢なご馳走「あけびの皮の肉詰め」

あけびの舟形の形状をそのまま生かしたあけびの皮の肉詰めは、料亭や旅館の秋の会席料理でも振る舞われる名物料理です。

豚ひき肉に刻んだネギや舞茸、味噌、生姜汁、少量の片栗粉を練り込み、タネを作ります。半月状に開いたあけびの皮の内側に軽く小麦粉を振り、タネを隙間なく詰めます。皮が開かないようタコ糸やかんぴょうで軽く縛るか、爪楊枝で留め、フライパンでじっくり蒸し焼きにするか、油で揚げて甘辛い餡をかけます。豚肉のジューシーな脂を吸ったあけびの皮のトロけるような食感は、一度食べると病みつきになる贅沢な味わいです。

中川 明日香
著者

中川 明日香

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。