二度の震度7に見舞われ、木造家屋やインフラが激しく破壊された益城町。この地域はまさに二つの断層が交錯する幾何学的に極めて複雑な構造の上に位置している。表面上の復興が進み、整然とした街並みが戻った一方で、地下数十メートルの地盤構造には今も深い「爪痕」が刻まれたままだ。
ボーリング調査と地下構造調査の最新データは、益城町直下の表層地盤において、本震時の強振動によって生じた浅部亀裂が完全には閉塞しておらず、雨水の浸透や微小な地殻の伸び縮みによって物性が変化し続けている状況を捉えた。表層の「やわらかさ」と深部の「硬さ」のギャップが、将来の震動増幅率を複雑化させる新たな要因として浮上している。