「ミスドといえばポン・デ・リング」という認識は、もはや日本の食文化において揺るぎない常識となっています。運営元であるダスキンの販売実績を見ても、ミスド一番売れてる商品の座は2003年の発売以来、ポン・デ・リングシリーズが保持し続けています。累計販売数は数十億個を超え、チェーン全体の屋台骨である事実に疑いの余地はありません。
ところが、大手ウェブメディア「macaroni」の読者アンケートや、有志による「みんなのランキング」(総投票数数千件規模)、さらにはテレビ朝日の人気バラエティ特番「帰れま10」の歴代データなどを横断的に分析すると、驚くべき現象が浮き彫りになります。純粋な「好き」「自分へのご褒美に買いたい」という熱狂度投票において、ポン・デ・リングを抑えて頂点に君臨することが極めて多いのが、エンゼルフレンチなのです。
なぜ、売上数で勝るポン・デ・リングが、満足度ランキングでエンゼルフレンチの後塵を拝することがあるのでしょうか。フードマーケティングに詳しい業界アナリストは次のように背景を語ります。
「ポン・デ・リングは、誰からも嫌われない究極の日常食であり、家族やオフィスへのお土産として『外さない選択肢』として買われる傾向が強い。一方、エンゼルフレンチは、軽やかなフレンチクルーラー生地、軽快な口どけのホイップクリーム、そしてビターなチョコレートコーティングという3つの要素が絶妙に調和した『パーソナルな贅沢品』です。自分で食べる1個を選び抜く際、心理的な幸福度が最大化されるため、投票型のランキングで爆発的な強さを発揮します」
実際、熱烈なファンのエンゼルフレンチ口コミを検証すると、「疲れた帰り道にどうしても欲しくなる」「ホイップの甘さとチョコのコクを、あのエアリーな生地で受け止める瞬間が至福」といった、個人的な感情と深く結びついた声が目立ちます。絶対王者ポン・デ・リングの広範な普及度と、エンゼルフレンチの深い愛着度。この2重構造こそが、2026年のミスド人気を読み解く最大の鍵といえます。