1993年、歓喜の手前から一瞬にして絶望へと突き落とされたカタールでの一戦。『ドーハの悲劇 30年目の真実』といったテーマで放送された特別番組や、Jリーグ30周年特別記念ドキュメンタリーでは、当時のグラウンドで苦悶したラモスの姿が今なお強烈な印象を残している。
DAZNやNHKが制作した上質なスポーツドキュメンタリー番組において、彼が語る言葉には色あせぬ重みがある。ロスタイムの失点直後、膝から崩れ落ちた男が、どのようにして失意を乗り越え、日本のサッカー文化を次の世代へと繋いできたのか。映像に刻まれた彼のリアリティあふれる叫びと涙は、今見返しても観る者の胸を激しく締め付ける。