百舌鳥八幡ふとん太鼓の最大の醍醐味は、総重量約3トンにも及ぶ巨体が担ぎ手たちの一糸乱れぬ足並みによって宙に浮き上がる瞬間です。太鼓台の内側には、化粧を施した少年たち(太鼓乗り)が乗り込み、激しい揺れのなかでもリズミカルに太鼓を打ち鳴らし続けます。
境内を包み込むのは、独特の掛け声です。「べーら、べーら、べらしょっしょい」という大合唱が響き渡ると、担ぎ手全員が呼吸を合わせ、肩を入れた太鼓台を一気に頭上高く掲げる「差し上げ」を披露します。この「べーら」は「米良(豊作祈願)」や「良い知らせ」を意味すると言われ、神威を高め観客を鼓舞する力を持っています。
四隅に垂らされた巨大な房が激しく揺れ、男たちの汗と熱気が湯気のように立ち上る光景は圧巻です。拝殿前で魅せる渾身の練り回しでは、観客席からも地鳴りのような拍手と歓声が沸き起こり、会場全体が一体となる至高の瞬間を味わえます。