歯科医院が開いていない夜間や休日に腫れが悪化した場合、手元にある手段で乗り切らなければなりません。歯茎の腫れの応急処置を自宅で行うにあたっては、悪化を防ぐ「守りのケア」が最重要です。
第一に推奨されるのは、患部周辺の外側からの冷却です。保冷剤をタオルで巻き、頬の上から優しく当ててください。血流を緩やかにすることで急激な内圧上昇を抑え、ズキズキとした拍動性の痛みを鈍らせる効果があります。ただし、氷を直接歯茎に押し当てる行為は、組織の壊死や急激な血流リバウンドを招くため避けてください。
第二に、ぬるま湯に少量の食塩を溶かした生理食塩水に近い濃度での優しい洗口です。激しくうがいをするのではなく、口に含んで患部を浸すように洗い流すことで、嫌気性菌の産生する毒素を物理的に希釈します。
一方で、絶対にしてはならない危険な自己判断が2点存在します。1点目は「針などで突いて膿を出そうとする行為」です。器具の雑菌が骨深部へと侵入し、蜂窩織炎(ほうかしきえん)と呼ばれる広範囲の重篤な感染症に発展する恐れがあります。2点目は「飲酒や長時間の入浴」です。血行が過度に促進されると腫れが倍加し、耐え難い拍動痛へと悪化します。