数ある名所のなかでも、落ち着いた里山の風情とともに長大な藤棚を堪能できるスポットとして知られるのが、愛知県豊田市御作(みつくり)町に位置する「ふじの回廊」です。豊田市藤岡観光協会および愛知県の公式観光資料によると、藤岡地区の花である藤をテーマに整備されたこの散策路には、全長約372m(公称約370m)にわたる見事な藤棚が連なっています。
回廊内に植栽されているのは、個性豊かな以下の4種類の藤です。
- 九尺藤(きゅうしゃくふじ):花房が1メートル以上にも垂れ下がり、紫のカーテンのように揺れる優美な品種。
- 紫三尺(むらさきさんじゃく):鮮やかな青紫色で、密度の高い花付きが特徴の定番品種。
- 八重黒竜(やえこくりゅう):八重咲きでブドウの房のような重厚感があり、濃い紫がひときわ目を引く品種。
- シロバナ藤(白藤):清楚な白い花房が爽やかな香りを放ち、紫との見事なコントラストを描く品種。
例年ゴールデンウィーク期間中には、地域が一体となる「ふじまつり」が開催されます。地元有志による伝統芸能「棒の手」の演武披露をはじめ、五平餅などのご当地グルメが並ぶ露店出店、近隣の「八柱神社(御作の杉)」を巡るスタンプラリーなど、地域色豊かなイベントが散策路を賑わせます。大都市の大規模テーマパーク型施設とは一線を画す、温かみのある里山情緒を味わえる点が最大のストロングポイントです。