本作のレビューや映画ファンコミュニティにおいて、公開から20年近くが経過した現在でも「宮崎あおいが異常なまでにかわいい映画」として真っ先に名が挙がります。大手レビューサイト(映画.comやFilmarksなど)でも星4点台前後の高水準を維持し続けている理由は、宮崎あおいという俳優が持つリアリティと圧倒的な憑依力にあります。
当時の宮崎あおいは、大きな黒縁メガネ、オーバーサイズの古着、歯の矯正具、そして独特の歩き方を取り入れ、ヒロインを徹底的に「風変わりで子供っぽい少女」として造形しました。しかし、物語後半のニューヨークパートで見せる変貌――メガネを外し、背筋を伸ばし、一人の自立した大人の女性写真家としてカメラを構える姿とのギャップは、観る者に強烈な感情の揺さぶりを与えます。
映画ライターやファンが指摘する「泣けるポイント」は、単なるお涙頂戴の悲劇ではなく、「好きな人の視線の中に自分を残したい」という一途なエゴイズムが、最も美しい形で昇華されている点にあります。SNS上でも「恋をすると人はここまで変われるのかと胸を打たれる」「失って初めて気づく誠人の慟哭に毎回泣いてしまう」といった感想が絶えません。