ウカルちゃんアリーナが立地していた大津市におの浜は、琵琶湖ホテルやびわ湖大津プリンスホテル、大津パルコ(現・Oh!Me大津テラス)などが点在する風光明媚なレイクサイドエリアでした。JR膳所駅から平坦な道を歩いてアクセスできるロケーションは、遠征に訪れるアウェーサポーターからも絶賛されていました。
一方で、現役時代に最大のボトルネックとなっていたのが慢性的な駐車場不足と周辺道路の麻痺です。敷地内の正規駐車区画はわずか約150台程度しかなく、滋賀レイクスのホームゲーム開催日や県内高校の総合開会式などでは、近隣の商業施設や有料コインパーキングが瞬く間に満車となりました。湖岸道路(さざなみ街道)からアリーナ進入路にかけて長い待機列が伸び、近隣住民から騒音や違法駐車に関する苦情が頻発した苦い経緯があります。
当時、現場の警備スタッフを統括していた関係者は、後年の取材で次のように述懐しています。「におの浜のロケーションは情緒豊かで素晴らしい反面、アリーナ規模に対して前面道路のキャパシティが限界に達していました。試合終了後の出庫に1時間半以上を要することもあり、運営側の安全管理上も移転は避けられない決断でした」。