植え付けから数週間が経過し、順調に芽が伸びてきた段階で迎える最重要の管理作業が「芽かきと土寄せ」です。この2つの工程を適切に行えるかどうかが、収穫時のイモのサイズと品質を決定づけます。
まず「芽かき」とは、1つの種芋から何本も立ち上がってきた芽を間引き、養分を集中させる作業です。草丈が10cm〜15cm程度まで生長したタイミングで実施します。
- 残す本数の基準:太くて節間が詰まった元気な芽を1株あたり1〜2本(多くても3本)に絞り込みます。小粒のイモをたくさん収穫したい場合は3本、大きくて立派なイモを収穫したい場合は1〜2本残すのがプロのセオリーです。
- 芽かきのやり方のコツ:種芋ごと引き抜いてしまわないよう、残す芽の根元を片手でしっかりと地面に押さえつけ、間引く芽の根元を持って真横または斜め上に向かって引き抜きます。ハサミで地際から切り落とすだけでも十分な効果があります。
芽かきとセットで行うのが「土寄せ(増し土)」です。新しく形成されるじゃがいもは、種芋より上側の茎(地下茎)から発生します。土寄せを怠ると、イモが太るスペースが確保できず収量が激減するだけでなく、土から露出したイモが日光を浴びて緑色に変色してしまいます。緑化したイモには天然毒素である「ソラニン」や「チャコニン」が生成され、食中毒の原因となるため絶対に避けなければなりません。
土寄せは合計2回行うのが理想的です。
- 1回目の土寄せ(芽かき直後):株元に約5cmの厚みで土を寄せ、同時に1回目の追肥を軽く施します。
- 2回目の土寄せ(開花期前後/草丈25〜30cm):さらに5cmほど土を盛り、株元をしっかりと安定させます。プランター栽培の場合は容器の縁ギリギリまで増し土を行います。