大阪府立西成高等学校の偏差値は、大手教育情報サイトや模擬試験のデータにおいて概ね36前後として算出されています。この数値を額面通りに受け取ると「学力試験の難易度が極めて低い学校」という印象を持たれがちですが、同校の入試制度と教育理念を読み解くとまったく異なる構図が見えてきます。
大阪府立西成高等学校の入試倍率は、志願者の動向によって変動するものの、近年は定員前後の安定した推移を見せています。一般的なペーパーテストの得点のみで選抜する選考とは異なり、調査書や面接、基礎学力検査を通じて「高校生活で本気でやり直したい」「社会に出て通用する力を身につけたい」という本人の意欲を重視する選抜基準が取られています。
大阪府教育委員会が主導してきた「エンパワーメントスクール」の指定校として、西成高校は学力の二極化や基礎学力の定着に苦しむ生徒たちに対して、小中学校の復習から丁寧に積み上げる教育課程を展開してきました。2026年度からは、これまでの実践的成果を継承しつつ、多様な進路希望に一段と柔軟に対応する「ステップスクール」へと移行し、2026年現在も生徒一人ひとりのステップアップを支える公立校としての独自ポジションを盤石なものにしています。