旧作のボスが2万〜3万の体力で猛威を振るっていたのに対し、なぜ近年のモンスターは10万を超えるような莫大な体力を背負わされることになったのでしょうか。その背景には、ゲームデザインの進化とハンター側の能力インフレが密接に関係しています。
最大の要因は、ハンター側の攻撃手数の爆発的な増加とアクションの高速化です。『アイスボーン』のクラッチクローによる「ぶっ飛ばし(割合ダメージ+強制ダウン)」、『サンブレイク』の「翔蟲アクション」「盟勇システム」による手厚いサポート、そして『ワイルズ』における「集中弱点攻撃」や「傷口破壊システム」など、ハンター側には従来の通常攻撃を遥かに凌駕する超高火力手段が次々と実装されました。
これに加え、スキル構築の自由度拡大が拍車をかけました。「見切り」「超会心」「攻撃」といった基礎火力に加え、属性特化や攻撃速度上昇スキルが重複発動可能になった結果、熟練ハンターがモンスターに与える時間あたりダメージ(DPS)は、旧作の数倍から十数倍へと跳ね上がっています。
カプコンの開発陣は、ハンターの超火力化によって「モンスターが数分で瞬殺されてしまう現象」を防ぎ、1回のクエストとして緊張感のある10分〜15分の狩猟体験を維持するために、モンスターの体力を比例して引き上げる必要に迫られたのです。