激動の半世紀を経て、沖縄市コザの街並みと現在の様子は、重層的な歴史のパッチワークのような独特の景観を作り出しています。その象徴が、かつて本島中部の交通結節点として殷賑を極めたコザ十字路周辺です。
銀天街商店街の壁面に広がるコザ十字路絵巻と商店街の歴史は、訪れる者を圧倒します。全長170メートルを超える巨大壁画には、琉球王国時代の繁栄から戦後の闇市、米軍基地の建設、エイサーの熱狂に至るまで、コザが辿った光と影の軌跡が克明に描かれています。アーケードの一部撤去や再開発が進む現在も、下町の生活感と昭和の看板建築がそのまま息づいています。
一方、嘉手納基地第2ゲートからまっすぐ伸びるコザゲート通りの観光と現在は、完全に異なる表情を見せます。英語と日本語が混ざり合ったネオンサイン、タトゥーパーラー、ミリタリーショップ、テイラーが軒を連ね、かつて米軍公認の飲食店に与えられた「Aサイン」の面影を残す老舗ステーキハウスが並びます。昼間はどこか静まり返った異国情緒漂う通りが、週末の夜になるとベースの兵士や多国籍な若者、音楽ファンが集う熱気あふれるストリートへと変容します。