真夏の脱水対策において、いまだに多くの人が陥りがちな致命的ミスが「水やお茶だけを大量にがぶ飲みすること」です。大量の汗をかいた身体からは、水分だけでなく多量の塩分(ナトリウム)が失われています。
この状態で真水だけを補給すると、一時的に血液の総量は増えるものの、血液中のナトリウム濃度が危険水準まで低下します。すると脳はこれ以上の浸透圧低下を防ぐため、喉の渇きを止め、余分な水分を尿として体外へ排出しようとします。これが「自発的脱水(低ナトリウム血症)」と呼ばれる現象です。本人は水分補給をしているつもりでも、細胞レベルでの脱水がさらに深刻化し、倦怠感や吐き気、意識障害へと急激に悪化します。
また、ネット上では「OS-1は味がまずいからポカリで薄めて飲む」という裏ワザが散見されますが、これは厳禁です。浸透圧のバランスが崩れ、SGLT-1輸送体を介した急速な水分吸収効率が損なわれてしまいます。