本作の音楽的支柱となっているのが、今市隆二 登坂広臣 ボーカルの卓越したコンビネーションです。楽曲全体のYes we are パート分けを精査すると、メロディのトーンや言葉のニュアンスに応じて、2人の声質の違いが極めて戦略的に配置されていることが分かります。
艶やかで力強く、芯のある中低音から高音までをドラマティックに歌い上げる今市隆二のパートに対し、シルキーで透明感があり、浮遊感のあるファルセットを得意とする登坂広臣(ΦMI)のパートが交互に重なり合います。特にサビ直前でのテンポ感のあるスイッチングや、サビでの重厚なユニゾンは、ソロ活動を経て歌唱表現の幅を広げた2人だからこそ実現できた完成度です。
さらに、三代目 Yes we are ダンス振付にも大きな工夫が施されています。パフォーマー陣の超絶技巧を誇示する難解なルーティンではなく、指先や腕の動きを多用したアイコニックなジェスチャーが随所に配置されました。ライブ会場において数万人規模のファンが同じ空間で無理なく踊れる設計となっており、視覚的なダイナミズムと大衆参加性を両立させたコレオグラフィーとなっています。