インバウンド需要の回復と定着を経て、タワー事業者の視線は「一度登って終わり」の展望ビジネスから、リピートを生む「没入型カルチャー空間」へとシフトした。
展望デッキ全面を使ったXR(クロスリアリティ)演出や、地上数百メートルでのサウナ、ワーケーション施設、地元食材を極限の空間演出で味わう実験的ガストロノミー。札幌テレビ塔の大通公園を望むオープンエア演出や、名古屋MIRAI TOWER内に組み込まれたスモールラグジュアリーホテルの成功は、地方都市タワーの生き残りモデルとして全国に波及している。高さを売るのではなく、そこに滞在する時間価値そのものを売る戦略が、収益構造を根本から塗り替えつつある。