葬儀や法要の受付現場において、遺族や受付係を最も悩ませているのが「中袋(中包み)の記載不備」です。冠婚葬祭互助会の実態アンケートや現場スタッフの証言によれば、受付で預かった香典袋の約2〜3割に「住所の未記入」や「金額の記載漏れ」が見受けられるといいます。
表書き・名前の正しい書き方
水引の下段中央に、送り主のフルネームを楷書で丁寧に記入します。連名の場合は以下のルールに従います。
- 夫婦の場合:夫の氏名を中央に書き、その左隣に妻の名のみを並べる。
- 2〜3名の連名:目上の人を右から順にフルネームで記載する。同僚同士なら五十音順。
- 4名以上の場合:代表者の氏名を中央に書き、左下に「外一同(他一同)」と添え、全員の氏名と住所・包んだ金額を別紙に書いて中袋に同封する。
中袋の金額・住所表記のルール
中袋の表面中央には、金額の改ざんを防ぐ伝統的な漢数字「大字(だいじ)」を用いて縦書きで記入します。
- 5,000円 → 金 伍阡圓(金 五千円も可)
- 10,000円 → 金 壱萬圓
- 30,000円 → 金 参萬圓
- 50,000円 → 金 伍萬圓
- 100,000円 → 金 拾萬圓
中袋の裏面左側には、必ず「郵便番号・住所・氏名・電話番号」を明記します。後日、遺族が香典返し(返礼品)を送る際や整理帳を作成する際、住所が書かれていないと大変な手間と負担を強いることになります。思いやりの精神として正確に記載することが大切です。