触れ合う相手が身近にいない状況であっても、自分自身の身体を用いた触覚刺激によって脳の鎮静回路を刺激することが可能です。国際的な心理療法(EMDR)の現場でも不安やトラウマ反応の緩和に用いられる「バタフライハグ」と、手軽な「セルフハグ」の手順を解説します。
バタフライハグの3ステップ手順
バタフライハグは、左右交互のタッピング刺激によって両側の脳半球を刺激し、扁桃体の興奮を素早く抑え込む手法です。
ステップ1:胸の前で腕を交差させる
背筋を軽く伸ばして座り、両腕を胸の前で交差させます。右手は左の鎖骨下あたり、左手は右の鎖骨下あたりに指先を添えます(親指同士を絡めて蝶のような形を作っても構いません)。
ステップ2:左右交互に優しくタッピングする
右、左、右、左と、蝶が羽ばたくようなリズム(1秒に1回程度のゆっくりとしたテンポ)で交互に胸元を軽く叩きます。強さは「心地よいと感じる程度の微弱な圧」に留めます。
ステップ3:深呼吸を意識しながら1〜2分継続する
目を軽く閉じるか視線を斜め下へ落とし、鼻から吸って口から細く長く吐く腹式呼吸を繰り返しながら、1〜2分間タッピングを継続します。浮かんできた雑念は無理に消そうとせず、ただ流れていく感覚を観察します。
抱き枕を活用した睡眠時ハグのコツ
夜間の孤独感や不眠傾向に悩む場合は、適度な重量と弾力のある抱き枕の導入が効果的です。抱き枕を両手両足で挟み込んで横向き寝(シムス位に近い姿勢)をとることで、胸部への適度な圧迫刺激が安心感を生み出し、自律神経の乱れを防いで深い睡眠段階(徐波睡眠)へと導きます。