六星占術の歴史を語る上で欠かせないのが、創始者である細木数子氏から細木かおり氏への事業・占術継承の経緯です。昭和から平成にかけてテレビ界を席巻した数子氏は、歯に衣着せぬ毒舌と情の厚さで一世を風靡しました。しかし、70代を迎えた頃から自身の後継者育成を本格化させます。
数子氏の妹の長女として生まれたかおり氏は、幼少期から数子氏の薫陶を受けて育ちました。当時の特番インタビューや自著・手記で語られたエピソードによると、数子氏は早くからかおり氏の資質を見抜き、将来の後継者として熱烈に指名していたといいます。かおり氏は一度は一般の家庭に入り3児の母となりましたが、数子氏の強い願いに応える形で2014年に養子縁組を結び、法的な「母娘」としての関係を確立しました。
公の場やメディア発表会で見せた継承の儀式は、単なるビジネスの引き継ぎではなく、伝統芸能の家元継承にも似た精神的なバトンタッチでした。数子氏が晩年に見せた穏やかな表情と「あとはこの子にすべて任せた」という言葉の裏には、自らが築き上げた巨大な鑑定体系を未来へ残すための緻密な計算があったと報じられています。
かおり氏が継承した後の六星占術は、従来の「恐怖心を煽る」「叱責する」スタイルから大きく脱皮しました。現代社会のライフスタイルに寄り添う親身なカウンセリング形式へと舵を切り、子育てや夫婦関係、キャリア形成に悩む30〜40代の女性層を中心に新たな支持基盤を構築しています。占術の基本理論を守りつつも、時代に合わせた表現のアップデートを果たした点が、現在もなお高い関心を集め続ける要因となっています。