土樋キャンパスが今なお大学の精神的支柱であり続ける最大の理由は、有形文化財群が放つ圧倒的な存在感にあります。その筆頭が、1932年(昭和7年)に献堂されたラーハウザー記念東北学院礼拝堂です。
国の登録有形文化財に指定されているこの礼拝堂は、美しい尖塔アーチと重厚な赤レンガが調和したゴシック様式の教会建築です。堂内には本格的なパイプオルガンが鎮座し、朝の礼拝や宗教音楽の演奏会、クリスマス礼拝など、大学の建学の精神である「敬神愛人」を体現する場として今も日々息づいています。現代的なビルが並ぶ仙台市中心部にあって、一歩足を踏み入れれば大正・昭和初期の祈りの空気が静謐に広がる空間は、他の新興大学には決して真似のできない唯一無二の資産です。
加えて見逃せないのが、学術研究を支える土樋図書館の重厚さです。五橋キャンパスにも最新鋭のライブラリーが整備されましたが、土樋図書館には東北地方屈指の規模を誇る人文社会科学系の貴重書や学術雑誌のバックナンバー、法律関係の判例集などが膨大に蓄積されています。司法試験や公務員試験を目指す法学部の学生や大学院生にとって、静謐な環境の中で一次資料と対峙できる土樋図書館の研究個室や閲覧席は、まさに「知の要塞」と呼ぶにふさわしい環境です。