睡眠中、私たちの脳は完全に休んでいるわけではない。特にレム睡眠の間、感情を司る「扁桃体」や記憶を整理する「海馬」は活発に働いている。一方で、論理的思考を司る「前頭葉」の働きは低下する。このアンバランスさが、脈絡のない夢のストーリーを生み出す原因だ。夢に現れる人物は、脳が過去の記憶アーカイブからランダムに引っ張り出してきた「記号」に過ぎないという説が、長年有力視されてきた。
しかし、近年の研究はもう一歩踏み込んでいる。脳は単にランダムに記憶を再生しているのではなく、その日に感じたストレスや未解決の感情を処理するために、最適な「配役」を選び出しているというのだ。つまり、夢の中の人物は、あなた自身の抑圧された感情の代弁者かもしれない。