ネット掲示板やSNSでは「広告を踏まなければ大丈夫」「保存ボタンを押さずにブラウザで見るだけなら安全」といった言説がまことしやかに語られています。しかし、サイバーセキュリティの観点から検証すると、これらは重大な認識の誤りです。つい動画の危険性と安全性をめぐる議論において、最も警戒すべきは「不可視のスクリプト実行」にあります。
近年の悪質なアドネットワークは高度化しており、ユーザーが能動的にクリックしなくても、ページを開いた瞬間に透明なレイヤーをタップさせられたり、自動的に不正な別タブを開かせたりする「クリックジャッキング」や「ドライブバイリダイレクト」の手法が用いられます。セキュリティ研究機関の報告によると、非公式保存サイトの訪問者のうち約18%が、OSのアップデートを偽装したプロファイルのダウンロード画面や、「ウイルスに感染しました」と警告音を鳴らすサポート詐欺サイトへ強制転送されていることが確認されています。
また、法律面におけるリスクも看過できません。日本の著作権法第30条第1項第4号では、違法にアップロードされた有償著作物(映画、アニメ、テレビ番組、公式ミュージックビデオ等)であることを知りながらダウンロードする行為は、私的使用目的であっても違法と定められています。さらに、刑事罰の対象(2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金)となり得る条項が盛り込まれており、Twitter動画保存ネットの反応を見ても「単に保存しただけなのにプロバイダから照会書が届いた」という事例が現実の脅威として語られるようになっています。