パッパラー河合という表現者を語る上で、決して見落としてはならないのが「ギタリストとしての突出した技術力」です。バラエティ番組で見せる飄々とした立ち居振る舞いや、爆風スランプ初期の奇抜なアクションに目を奪われがちですが、同業のプロギタリストたちからの評価は極めて硬派です。
彼のギタースタイルは、ディープ・パープルやレッド・ツェッペリンなどの王道ブリティッシュ・ハードロックをルーツにしつつ、ブラックミュージック由来のファンキーな16ビートカッティングを完璧に融合させています。『Runner』の印象的なイントロやバッキングトラックを聴けば明らかなように、歪んだ音色でありながらコードの輪郭を一切濁らせない正確無比なピッキングは、天性のリズム感の賜物です。
さらに、フライングVをはじめとする変形ギターを軽々と操りながら、スラップ奏法を模したパーカッシブなアプローチや、変則チューニングを用いた独自のボイシングなど、常に実験的な試みをポップスの中に忍ばせてきました。「難解なフレーズを誰にでも聴きやすい大衆音楽へと昇華させる手腕」において、彼と比肩するギタリストは日本のポップロック界において稀有な存在です。