事実無根であるにもかかわらず、なぜ検索エンジンで「阿部 慎之 助監督 逮捕」というキーワードが表示されてしまうのでしょうか。調査の結果、そこには「日本語の形態素解析(単語区切り)のズレ」と「他人の事件報道の混同」という2つの決定的な要因が存在することが判明しました。
第1の要因は、言葉の区切り間違いによる誤認です。本来は「阿部 慎之助 / 監督」と区切るべきところを、検索エンジンや一部のユーザーが「阿部 慎之 / 助監督」と誤って認識してしまったことにあります。映画やドラマの制作現場、あるいは大学・高校の運動部などで「助監督が逮捕された」という全く無関係の事件ニュースが報じられた際、検索アルゴリズムが「阿部」「助監督」「逮捕」という単語を結びつけてしまい、阿部慎之助監督のサジェストに侵入してしまったのです。
第2の要因は、ネット特有の「検索スパイラル」とクリックベイト(釣り記事)の存在です。サジェストに一度不穏なワードが表示されると、不安に思ったファンやネットユーザーが「えっ、阿部監督が逮捕?」「何があったの?」と真相を確かめようと一斉に検索します。この急激な検索ボリュームの増加を検索エンジンが「注目のトレンド」と誤認し、サジェストの上位に固定化してしまう現象が発生しました。さらに、PV数を稼ぐ目的の悪質なアフィリエイトブログやまとめサイトが扇情的な見出しをつけたことも、誤解の拡散に拍車をかけました。