一方で、ネット上で散見される「My name isは絶対に使うな」という極端な排除論もまた、正確な事実を反映していません。言語の適切性は常に「TPO(時・場所・場合)」によって決定されます。
国際カンファレンスでの壇上スピーチ、数百人が参加するウェビナーでの冒頭挨拶、あるいは法廷や公的記者会見などの厳格な場においては、スピーチや面接での名乗り方として「My name is」は極めて威厳のある、格調高いフレーズとして機能します。公の場では、個人の親密さよりも「組織の代表としての身元」を明確に示すことが求められるためです。
実際のビジネス現場では、以下のようなビジネス英語の名乗り方および日常英会話の定番フレーズをシーンに応じて使い分けることが求められます。
- 1対1の商談・ネットワーキング:「Hi, I'm Ken Tanaka from ABC Corporation.」(最も自然で好印象を与える標準形)
- 電話口での名乗り:「Hello, this is Tanaka speaking.」(対面ではないためThis isを用いる)
- 大勢に向けたプレゼンテーション冒頭:「Good morning, everyone. My name is Ken Tanaka, and today I'd like to talk about...」(公式の場にふさわしい重厚感)
- カジュアルな初対面挨拶フレーズ:「Hey, I'm Ken. Nice to meet you!」(心理的距離を即座に縮める定番表現)