シリーズ第4作となった『キングダム 大将軍の帰還』。本作の主軸となるのは、馬陽の戦いにおける宿敵・龐煖(ほうけん)との死闘、そして全原作ファンが固唾をのんで見守った王騎死亡シーン映画の映像化でした。物語の絶対的な支柱であった王騎の散り際をどのように描くのか、劇場公開前には異様なまでの緊張感が漂っていました。
公開されるや否や、王騎大沢たかおネットの反応は称賛の嵐へと変わりました。致命傷を負いながらも馬上にとどまり、敵味方数万の兵が見守る中で堂々と軍を退却させる王騎の姿。大沢氏は、死に瀕した人間の肉体的衰弱と、精神が決して屈服しない大将軍としての誇りを、眼差しの光と呼吸の乱れだけで完璧に体現しました。SNS上では以下のような熱量の高い反応が可視化されました。
「実写化でここまで原作を超えた瞬間を見たことがない。大沢たかおの王騎が死ぬシーンで、映画館全体から鼻をすする音が響いていた」「最初はキャスティングに懐疑的だった自分を殴りたい。大沢たかお以外の王騎はもう考えられない」「原作の再現ではなく、王騎という魂が大沢たかおに乗り移っていた」――こうした王騎将軍実写化評判の激変は、コミック実写化作品における受容の歴史を塗り替える出来事となったのです。