庄司永建氏のパブリックイメージは「温厚な二宮係長」や「人の良さそうな父親・長老役」に集中しがちですが、これには一面的な見方による誤解が含まれています。
実際の演技キャリアにおいて、庄司氏は時代劇やサスペンスドラマで冷酷非道な悪役や、計算高い官僚・医師役も数多く演じています。劇団民藝で培った知性的なセリフ回しがあるからこそ、単なる粗暴な悪人ではなく「知能犯」「保身に走るエリートの醜さ」をリアルに表現でき、主役の正義感を際立たせる見事なスパイスとなっていました。
また、晩年と死因についての正確な記録を確認すると、庄司氏は2015年(平成27年)9月15日、膵臓がん(すいぞうがん)のため東京都内の病院で静かに息を引き取りました。享年92。90歳を超えても劇団民藝の長老として後進の育成を見守り、生涯を通じて演劇への真摯な姿勢を貫き通した人生でした。