褥瘡の薬はどう選ぶ?滲出液・壊死・感染で見極める2026年最新基準

褥瘡の薬はどう選ぶ?滲出液・壊死・感染で見極める2026年最新基準

褥瘡の薬はどう選ぶ?滲出液・壊死・感染で見極める2026年最新基準の具体的な内容に迫る! わかりやすい言葉でご紹介しています。

現在、日本の臨床現場で使用されている主要な褥瘡外用薬について、適応病期、基剤特性、作用機序を体系的に整理しました。創部の状態と照らし合わせながら、最適な薬剤を選定するための比較データです。

薬剤名(一般名 / 商品名)適応病期・主な創状態滲出液・感染への作用特性現場での評価・使い分けポイントスルファジアジン銀
(ゲーベンクリーム)
黒色期〜黄色期
(感染・湿性壊死)緑膿菌を含む広範囲な抗菌力。
乳剤性基剤で壊死組織を軟化。厚塗り(2〜3mm)で使用。良性肉芽に対しては細胞毒性があるため赤色期には原則使用しない。カデキソマー・ヨウ素
(カデックス軟膏)
黄色期
(滲出液過多・感染疑い)ビーズ状担体による強力な吸水脱水。
徐放性ヨウ素による持続的殺菌。滲出液が非常に多い創に最適。乾燥創に使うと固着して組織損傷を招くため禁忌に近い。甲状腺疾患に注意。ポビドンヨード・白糖
(ユーパスタコーワ等)
黄色期〜赤色期初期
(滲出液中等度・浮腫性肉芽)白糖の高浸透圧で創部浮腫を軽減。
ヨウ素による殺菌と肉芽増殖。滲出液を程よく吸いながら肉芽を立ち上げる定番薬。塗布時の疼痛を訴える患者がいる点に配慮が必要。アルプロスタジル アルファデクス
(プロスタンディン軟膏)
赤色期
(肉芽形成不全・血流障害)PGE1誘導体による血管拡張・微小循環改善。
滲出液吸収力は低い。創面が乾燥気味で血行が悪い難治性褥瘡に有効。肉芽が平坦で停滞している時期の打開策として多用。ブクラデシンナトリウム
(アクトシン軟膏)
赤色期〜白色期
(肉芽形成〜上皮化)cAMP濃度を上昇させ血管新生と組織再生を強力に刺激。
吸水性基剤。滲出液がやや多めから適度な状態まで広く対応。良性肉芽を盛り上げ上皮化へスムーズに繋ぐ主力薬。トレチノイン トコフェリル
(オルセノン軟膏)
赤色期〜白色期
(乾燥気味の肉芽・上皮化遅延)表皮細胞の増殖促進・肉芽形成。
油脂性基剤で創面を保護・保湿。滲出液が少なく乾燥した創の上皮化を強力に後押し。アクトシンで効果が頭打ちになった際の有力な選択肢。ブロメライン
(ブロメライン軟膏)
黒色期〜黄色期
(硬固な壊死組織)パイナップル由来のタンパク分解酵素が壊死組織を水解。外科的切除が困難な在宅患者の壊死融解に重宝。正常組織に付着するとただれを起こすため創縁の保護が必須。
井上 凛
著者

井上 凛

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。