年間数百万人以上が訪れる出雲大社において、現場で参拝者の動線を観察すると、多くの人々が作法の順序に戸惑っている姿が見受けられます。良縁祈願の御利益を余すところなくいただくためには、拝礼だけでなく境内全体を通じた一連の参拝マナーを押さえておくことが不可欠です。
手順1:手水舎での心身の清め(手水の手順)
神前へ進む前に、必ず手水舎(てみずや)で身を清めます。柄杓(ひしゃく)を扱う手順は全国共通ですが、1杯の水で完結させるのが美しい作法です。
- 右手に柄杓を持って水を汲み、左手を清めます。
- 柄杓を左手に持ち替え、右手を清めます。
- 再び右手に柄杓を持ち、左の手のひらに水を受けて口をすすぎます(※柄杓に直接口をつけてはいけません)。
- もう一度左手を清めます。
- 最後に柄杓を両手で立て、残った水が柄(持ち手)を伝うように流して元の位置へ伏せて戻します。
手順2:祓社(はらえのやしろ)での事前お清め
出雲大社の本殿へ向かう参道の途中、右手に鎮座する小さな社屋屋「祓社」を見落としてはなりません。ここでは祓戸四神が祀られており、本殿に参拝する前にこれまでの罪や穢れを祓い清める重要な中継地点です。ここでも二礼四拍手一礼で拝礼を済ませてから、下り参道を進むのが通の参拝手順です。
手順3:拝殿および御本殿での「二礼四拍手一礼」の実践
社殿の前に立ったら、賽銭箱にお賽銭を静かに納め、姿勢を正します。
- 二礼:背筋を伸ばし、腰を直角(90度)に深く2回折り曲げてお辞儀をします。
- 四拍手:胸の高さで両手を合わせ、右手の指先を左手の第一関節あたりまでわずかに手前へ引き(※神仏分離・神道独特の開手作法)、肩幅程度に広げてリズミカルに「パン、パン、パン、パン」と4回打ちます。その後、引いていた指先を綺麗に揃えて祈願を込めます。
- 一礼:最後にもう一度、深く90度のお辞儀を捧げます。