東京復活大聖堂は、建築史の観点からも極めて高い価値を誇ります。ロシア工科大学の教授ミハイル・シチュールポフが基本設計を手掛け、日本近代建築の父として知られる英国人建築家ジョサイア・コンドルが実施設計および現場監督を担当し、1891年(明治24年)に完成しました。
ビザンティン様式を取り入れた本格的な煉瓦造建築であり、重厚な石積みの基部と高くそびえる鐘楼、そして中央のドームが優美な調和を生み出しています。しかし、1923年(大正12年)の関東大震災によって鐘楼が倒壊し、ドームが崩落する甚大な被害を受けました。
その後、近代建築の名匠である岡田信一郎の設計監理によって1929年(昭和4年)に見事復興を果たします。岡田は耐震性を高めるため、ドームの高さをやや低く抑えつつ、重厚感と優美さを兼ね備えた現在のプロポーションへと見事に再構築しました。こうした歴史的・芸術的価値が評価され、1962年(昭和37年)には国の重要文化財に指定されています。