多くのユーザーが陥る最大の罠が、スライドサイズの一覧から単純に「A4 210×297 mm」を選んでしまうミスです。実は、パワーポイントに標準登録されているA4プリセットは、家庭用・オフィス用プリンターの印刷不可領域(ハードウェアマージン)を考慮した「幅19.05cm×高さ27.52cm」という縮小サイズに自動設計されています。
この仕様を知らないまま作業を進めると、画面上では端までレイアウトしているつもりでも、いざ用紙に印刷した際に周囲に1.5cm〜2cmほどの不自然な白い余白が生じてしまいます。パワーポイントの縦向きA4実寸サイズで正確にデータを作成するためには、プリセットに頼らず、スライドサイズのユーザー設定で幅と高さを手動指定しなければなりません。
具体的には、「ユーザー設定のスライドのサイズ」ダイアログ内の幅ボックスに「21 cm」(または210mm)、高さボックスに「29.7 cm」(または297mm)と直接数値を打ち込みます。この数値を手入力して確定させるだけで、画面上の作業領域が日本工業規格(JIS)に準拠した正真正銘のA4フルサイズとなり、後工程でのサイズ不整合を根底から防止できます。