結論から明示すると、美容業界における絶対的な基本原則は「パーマが先、カラーが後」です。この優先順位には、毛髪の結合構造と薬剤の化学反応に基づく明確な根拠が存在します。
パーマ施術では、毛髪の主成分であるケラチンタンパク質の「シスチン結合(S-S結合)」を第1剤(チオグリコール酸やシステインなどの還元剤・アルカリ剤)で切断し、ロッドで形状を作った上で第2剤(臭素酸ナトリウムや過酸化水素などの酸化剤)を用いて再結合させます。このとき、アルカリ剤によって髪のキューティクルが大きく開き、髪内部の物質が外部へ流出しやすい状態に晒されます。
もし先にカラーを施していた場合、パーマ第1剤のアルカリと還元作用によって、髪内部に定着していた酸化染料の分子が破壊され、カラー後のパーマによって一気に色落ちする現象が発生します。お気に入りのアッシュやグレージュに染めていても、パーマをかけた瞬間に赤みや黄ばみが剥き出しのパサついた髪質へ変化してしまうのはこれが原因です。
一方で「パーマを先」に行い、毛髪の形状を固定させた後にカラーを行えば、染料の流出を防ぎながら狙い通りの色味を定着させることが可能です。順番を逆にするだけで仕上がりのクオリティは180度変わります。