市立函館病院の最大の特徴の一つが、道南医療圏全域をカバーする救命救急センターの存在だ。重篤な脳卒中、急性心筋梗塞、重症外傷など、一分一秒を争う三次救急医療の最前線として24時間365日フル稼働している。
ここで一般の受診者が留意すべきは、救急外来は「夜間に開いている便利な当直クリニック」ではないという点だ。救急搬送された重症患者の処置が最優先されるため、軽症のまま救急窓口に飛び込んでも、診察の順番は後回しになり、待合室で長時間を過ごす事態に陥る。
夜間や休日の体調不良で迷った際は、まず救急安心センター事業(#7119)や子ども医療電話相談(#8000)へ連絡を入れるのが賢明だ。看護師や専門スタッフが緊急度を判定し、地域の夜間急病診療所へ行くべきか、救急車を呼ぶべきかを的確に指示してくれる。真の救急医療を必要とする重症患者へリソースを譲る意識が、地域全体の医療崩壊を防ぐ鍵となる。