2008年の甲子園を振り返る上で外せないのが、後にプロ野球の第一線でタイトルホルダーとなるスター選手たちの圧倒的なパフォーマンスです。
大阪桐蔭・浅村栄斗|攻守で甲子園を席巻したリードオフマン
当時の浅村栄斗は、現在の長距離砲のイメージとは一味違う、驚異的なミート力と勝負強さを兼ね備えた「超攻撃型1番・ショート」として君臨していました。守備でも軽快なフットワークと強肩を披露し、準決勝の横浜高校戦、決勝の常葉菊川戦と大一番になるほど打棒が爆発。プロ入り後の通算2000安打達成へと繋がる勝負勘と打撃センスの原点が、この2008年夏にありました。
横浜高校・筒香嘉智|2年生にして甲子園を恐怖させた怪童
神奈川の名門・横浜高校で1年生秋から4番に座っていた筒香嘉智は、2年生の夏に出場した第90回大会の準々決勝・聖光学院戦で伝説を作ります。1試合で満塁本塁打と3ラン本塁打を放ち、1試合個人最多タイ記録となる8打点をマーク。バックスクリーンへ吸い込まれる弾道の美しさと飛距離は、高校生のレベルを完全に超越していました。準決勝で大阪桐蔭に敗れはしたものの、大会屈指のスラッガーとして全国にその名を轟かせました。
沖縄尚学・東浜巨|春の選抜を完全制圧した精密機械
春の第80回選抜高等学校野球大会の主役は、沖縄尚学のエース・東浜巨でした。糸を引くような伸びのあるストレートと、鋭く落ちる決め球のシンカーを武器に、2完封を含む圧巻のピッチングを披露。決勝の聖望学園戦でも9-0の完封勝利を収め、沖縄県勢に9年ぶりとなる紫紺の大旗をもたらしました。その後、亜細亜大学を経て福岡ソフトバンクホークスで最多勝やノーヒットノーランを達成する大投手の片鱗が、すでに完成された投球フォームに宿っていました。