フラッシュタンクとは?なぜ連続で流せる?バルブ式との違いや仕組みを徹底解説

フラッシュタンクとは?なぜ連続で流せる?バルブ式との違いや仕組みを徹底解説

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優れた汎用性を誇るフラッシュタンク式ですが、万能の特効薬ではありません。導入後に後悔しないために把握しておくべき構造的弱点と導入コストが存在します。 最大の留意点は、20秒未満の超短時間での連続洗浄が物理的に不可能である点です。完全に水道直結で弁を開くフラッシュバルブ式であれば、極端な話、5秒間隔でボタンを押しても水は吐出され続けます。しかしフラッシュタンク式は、内部タンクに規定量の水が満たされるまでの「充填インターバル(約20秒)」を経過しない限り、次の本洗浄を作動させることができません。このため、イベント終了時に数百人が一斉に押し寄せるコンサートホールやサッカースタジアムの最前線トイレなど、秒単位で人が入れ替わる特殊環境には不向きです。 また、電源が必要となるモデルが大半であるため、停電時の手動洗浄レバーの操作手順をビル管理マニュアルに組み込んでおく必要があります。 設置費用と価格相場の観点では、器具本体定価が便器部とセットで約25万円〜40万円台半ば。実売価格および器具取付工賃を含めた一般的な更新相場は、1ブースあたり20万円〜35万円前後(配管接続・既存撤去含む)で推移しています。本体代金だけで比較すると旧来の密結タンク式より高額ですが、配管口径拡幅工事(ハツリ・内装復旧)に要する多額の付帯工事費用が完全に浮く計算となるため、トータルイニシャルコストでは圧倒的なアドバンテージを発揮します。

【プロの結論】おすすめできる施設・慎重になるべき用途の判断基準

衛生設備設計の観点から導き出される、フラッシュタンク式の適格判定基準は極めて明瞭です。 * 【導入を強く推奨する環境】 既存配管が15A〜20Aの中小規模オフィスビル、雑居ビル、クリニック、学習塾、レストラン、上層階で水圧低下に悩む雑居テナントビル。配管工事を最小限に抑えつつ、清潔感のあるホテルライクなトイレへバリューアップを図りたい施設。 * 【採用に慎重を期すべき環境】 メガターミナル駅の改札内トイレ、大型ドーム球場、テーマパークのメインストリートなど、利用者が途切れず10秒〜15秒間隔で個室が回転するウルトラハイトラフィックエリア。こうした場所では、配管更新費用を投じてでも大口径フラッシュバルブ式を敷設するのが合理的です。

山下 哲也
著者

山下 哲也

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。