事実婚とは何か?増加する理由と知らないと後悔する3つの落とし穴

事実婚とは何か?増加する理由と知らないと後悔する3つの落とし穴

事実婚とは何か?増加する理由と知らないと後悔する3つの落とし穴の背景について、専門知識を基に徹底解説します。

インターネット上の言説では、「事実婚はいつでも紙一枚で別れられる気軽な関係」「責任を取らない同棲の延長」といった誤った認識が散見されますが、これは法的な実態を全く反映していません。

第一の誤解は、「関係の解消が簡単である」という点です。前述の通り、法律婚の離婚届のような書類上の手続きは不要であるものの、婚姻の実態がある以上、正当な理由のない関係破棄は民法上の契約違反・不法行為に問われます。浮気やDV、不当な遺棄があった場合の慰謝料相場は、法律婚の離婚訴訟とほぼ同額(100万〜300万円程度)で認定されます。

第二の盲点は、「住宅ローンが組みにくい」という俗説です。かつてはメガバンクを中心に事実婚に対するペアローンや収入合算を門前払いする傾向がありましたが、現在はフラット35をはじめ、多くの民間金融機関が「住民票の記載(未届の配偶者)」や「公正証書契約」の提示を条件に、法律婚と全く同じ条件での連帯債務・ペアローンの組成を認めています。

第三の盲点は、「別姓なら事実婚しかない」という思い込みです。実際には、一度法律婚を行って戸籍上は同姓にした後、すぐにペーパー離婚(協議離婚)届を出し、実質的な夫婦として別姓で生活する「ペーパー離婚型事実婚」という選択肢を採る層も存在します。これにより、結婚祝い金や一時的な法的保護を受けつつ、長期的なキャリア保護を狙うなど、個別の状況に応じたグラデーションが存在しています。

清水 千尋
著者

清水 千尋

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。