少子高齢化に伴う沿線人口の減少と燃料価格の高騰に直面するローカル線にとって、中古車両譲渡は単なる節約術を超えた生存戦略そのものである。車齢30年を超える車両であっても、適切なオーバーホールと適切な部品供給体制さえ整えば、さらに20年以上の継続運用が可能だ。これにより、減価償却費を圧倒的に抑えながら最新の安全基準を満たす運用体制が構築できる。
こうした構造変化は、鉄道業界にとどまらず広義のモビリティ産業全体に波及している。車両のセカンドライフ活用は、製造から廃棄に至るライフサイクルCO2の排出量を大幅に削減するサーキュラーエコノミーの優良事例として、地方自治体やESG投資家からも熱い注目を浴びているのだ。