ニューヨークのグリニッジ・ヴィレッジで芸術家の両親のもとに生まれたデ・ニーロは、名門ステラ・アドラー・コンサバトリーやアクターズ・スタジオで本格的なメソッド演技を学びました。ロバート・デ・ニーロの若い頃は、鋭敏な感受性とストリートの粗削りなリアルさを兼ね備えた唯一無二の若手俳優として、オフ・ブロードウェイを中心に頭角を現します。
彼の名を世界に決定づけたのが、1974年公開の名作『ゴッドファーザー PART II』です。若き日のヴィトー・コルレオーネ役を演じるにあたり、シチリア島に数ヶ月滞在して現地のアクセントを習得。マーロン・ブランドが演じた前作の面影を完璧にトレースしながらも独自の陰影を与え、見事にアカデミー賞助演男優賞を獲得しました。
さらに1980年の『レイジング・ブル』では、実在のボクサーであるジェイク・ラモッタの栄光と転落を全身全霊で体現。過酷な肉体改造を経て臨んだ演技は映画史上の最高峰と称えられ、ついにアカデミー賞主演男優賞の栄冠を手にしました。