旅行コミュニティやネット上の情報には、時に旅行者を致命的な損害に導く誤解が蔓延しています。その代表例が「保険に入っていれば全額戻ってくる」という過信と、「ホテルが無料にしてくれるはず」という甘い見通しです。
まず検証すべきは沖縄旅行保険台風補償の適用範囲です。クレジットカード付帯保険や一般的な国内旅行傷害保険に付いている「航空機遅延費用特約」は、飛行機が欠航・遅延した際に発生した「食事代」や「宿泊費」を一定額(1万〜2万円程度を上限)補填するものが大半です。旅行自体を取りやめたことによる「キャンセル費用そのもの」を補償してくれる保険は、特定の「旅行キャンセル費用補償保険」を明示的に事前契約していない限り適用されません。
しかも、そのキャンセル保険であっても「旅行開始日の〇日前までに台風による特別警報が出た場合」「自らが搭乗予定の便が欠航した場合」など、支払要件が極めて細かく規定されています。「台風が来そうで天気が悪そうだから行きたくない」という主観的な理由では、保険金は1円も支払われません。
もう一つの盲点は、現地での「レンタカーの水没・破損」です。台風接近時、強風で飛ばされた看板や瓦、折れた街路樹が車体を直撃する事故が多発します。多くの旅行者が加入しているレンタカーの基本補償や免責補償(CDW)では、台風などの天災地変による損害が補償対象外(自己負担)となる特約条項が含まれているケースがあります。高潮による冠水道路に侵入してエンジンを停止させた場合などは重大な過失とみなされ、数十万円のノンオペレーションチャージ(NOC)や修理実費を請求されるトラブルが後を絶ちません。