日常会話やことわざでも頻繁に耳にする「尻餅をつく」の意味や語源は、文字通り「転んで尻を地面に強く打ちつける動作」を指します。諸説ありますが、ついたお尻がまるで搗(つ)きたての柔らかい餅のように平たく潰れる様子を例えたという説や、かつての正月行事で尻を地面に打ちつける儀礼に由来するという説が広く知られています。
比喩表現としては「計画が途中で頓挫する」「勢いを削がれる」といった文脈でも使われますが、身体機能の観点から見れば極めて高エネルギーな外傷事象です。クッションとなる筋肉や皮下脂肪が薄い尾骨(びこつ)周辺は、わずかな落差であっても地面からの衝撃をダイレクトに受けてしまいます。言葉のユーモラスな響きとは裏腹に、骨や神経組織に重大なダメージを残すリスクをはらんでいます。